毎日一語、中国語~COVAXファシリティ
まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます
COVAXファシリティ(COVAX/COVID-19 Vaccines Global Access)
こばっくすふぁしりてぃ
2020年、WHO(世界保健機関)、Gavi(ワクチンアライアンス)、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)によりスタートした新型コロナウイルス感染症対策の国際的枠組みのこと。
- 参加国が資金を拠出し、ワクチンを開発・製造して公平にワクチンを普及させること
- 国や団体の拠出金で購入したワクチンを途上国へ供給すること
が主たる目的である。
ワクチンについてはCEPIが開発に参加する9種類が検討対象。供給を受ける側は、ワクチンの種類を選ぶことができる。
2020年10月19日時点の参加国は184か国。2021年2月、COVAXファシリティによる初のワクチン分配が行われ、インドが製造した英アストラゼネカ社のワクチン60万回分がガーナに到着した。
参考:COVAXファシリティへの参加について(厚生労働省)、COVAX(コバックス)とは ワクチン共同購入し分配: 日本経済新聞(日経新聞 2021-02)、コロナワクチン 公平分配目指す「COVAXファシリティ」で初供給(NHK 2021-02)、ワクチン共同購入「COVAX」、国際枠組みに日本参加(読売新聞 2020-09)
「ファシリティ」は運用管理ってことかな?
日本は2020年9月に参加。2億USドル(約218億円)を拠出しています。この頃は私、テドロスさんのこともあって、「なんだよーそんなワケ分からんものにおカネ出さないでよ安倍さん~」などと心狭くしていましたが、そういうわけにもいきませんよね。ごめんなさい。
ちなみに米国はバイデン大統領が参加を表明(トランプ大統領の時は不参加)。40億USドル(約4200億円)を拠出するそうです。さすがだぜ!
WHO
COVID-19疫苗全球获取机制 /获取COVID-19工具加速计划
中国大陸
新冠疫苗实施计划 /疫苗分配计画
欧米メディア
全球新冠疫苗保障機制 /世卫组织联合疫苗采购计划 /COVAX平台 /疫苗全球取得機制 /世卫组织联合疫苗采购计划
台湾、香港
世衛的COVAX疫苗計劃 /COVAX計劃
もー呼称がばらけ過ぎててよく分かりません。WHOですら統一できてませんからね。その中で英語の意味を汲みつつスッキリと訳しているのは全球新冠疫苗保障机制"でしょうか。
大陸は独自の固有名詞"新冠疫苗实施计划"を考案。少し遅めの2020年10月8日に参加しました。WHOの要請に応じて、途上国用にシノバックとシノファームのワクチン計1000万本を提供するそうです。さらに2021年末までに20億本を供給すると表明しました。
報道を見る限り、おカネは出してなさそう。資金を出すんなら、国対国で直接やったほうが恩を売れると考えていそうだね。
あ、でもTik Tokが1000万USドル出したみたいですね。えらいじゃないか!と思ったけど大陸では何も報道されていないので、バイトダンスが出したわけじゃなさそうです。(Wikipediaソースです。COVAX - Wikipedia)
しかし2021年末までに20億本かぁ。ワクチン外交がはかどりますな。
いっぽう、香港、台湾の中国語訳はなんか投げやりですね。台湾はWHOから嫌がらせされてたもんね。(参考:WHOが台湾をどこまでも排除し続ける根本理由 東洋経済 2020-05)
台湾は2020年9月にCOVAXに参加し、476万本の供給を受けることになっていますが「中国製のワクチンは選ばない」としています。その後もずいぶん先延ばし(嫌がらせ)されたようですが、ようやく11万7000本のアストラゼネカ製ワクチンを入手できる見込みだそうです。(参考:台湾、ワクチン共同購入国際枠組み「COVAX」に参加 台湾国際放送 2020-09、我向COVAX訂的疫苗「遇到轉折」 莊人祥:已著手聯繫運送問題 台湾・ETtoday 2021-03)
それにしてもWHOの公式中国語訳を、どこも使ってないというw
コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。