しーらかんす式

音楽と日本語と中国語のブログ

毎日一語、中国語~インスタントメッセージング

まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます

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インスタントメッセージング(instant messaging/IM)

インターネットに接続している人同士がリアルタイムで短いテキストをやりとりできる機能のこと。この際使用するソフトウェアをインスタントメッセンジャー(以下「IM」)と言う。'90年代中頃に広まった。

インスタントメッセージングをするには、相手のパソコンにも同じIMがインストールされていて(もちろんONになっていて)、なおかつ相手がオンライン中でなければならない。

また、チャットとは異なりオンライン中に1対1で行うのが基本だったが、その後さまざまな機能が追加されたり、他の通信ソフトにインスタントメッセージングが搭載されたりと進化を続けている。

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本当のこと言うとインスタントメッセージングはパソコン通信時代からありましたが、それはさておき。

インターネット版IMの草分けは、1996年に公開されたICQとされています(諸説あり)。それが今やモバイル版に移行し、話題沸騰?のLINEをはじめ、WhatsApp、Facebook Messenger、テンセントQQ、WeChat、Snapchat、Skype、Viverなどなどに発展しているんですね。

 

 

 

即时通讯 [jíshí tōngxùn] /即时聊天 [jíshí liáotiān]

即時通信(そくじつうしん)です。分かりやすい。インスタントメッセンジャーと言いたい時は、後ろに"平台""程序""系统""软件"などを付ければOK。

中国大陸はWeChat一強

中国大陸で最も普及しているIMはテンセントのWeChatです。いろんなIMが乱立した時期を経て今はWeChat一強。ぼーっとしてる日本とは違って、海外のIMは制限されていますからね。GFWもあるし。

WeChatのユーザー数は、2020年に12億を突破しました。ただし中国大陸のネット人口は10億人弱なので、この12億には相当数の複垢+海外ユーザーが含まれると思われます。WeChatペイの加盟店とか全部含んでそう。

参考:中国国家互联网信息办公室:中国网民规模接近10亿大关 インターネットデータ情報ネット 2021-03)「中国国家インターネット情報事務局:中国ネット人口 10億の大台に接近」

香港はWhatsApp、Facebookを見限る

香港の人たちがどんなIMを使っているのか、気になりますね!

香港で一番人気のIMはWhatsAppでした。「民主化デモでSNSが大活躍した」なんて報道されていましたが、それがWhatsAppだったわけですね。

ところが2021年1月、香港の皆さんが一斉にWhatsAppから離脱したんです。

WhatsAppの規約を変更に香港人が反発!Signal、MeWe、Telegramに移民

香港は、日本のLINE騒動と同じく大変なことになっていました。いや、違うな。香港人が日本人と違ってしっかりしてるからこそ、大変なことになってました。

WhatsAppは2009年にサービスを開始したIMで、2014年にFacebookに買収されています。でもWhatsAppとFacebook、それぞれのアカウントを共有するかしないかは、ユーザー側の選択に委ねられていました。

しかし2021年1月、WhatsAppがプライバシーポリシーを変更。Facebookアカウントととの紐づけを必須にしたんです。この新規約に同意しない場合、2月8日以降WhatsAppを利用できなくなります。

これではプライバシーが確保できない!ということで大勢のユーザーが長年使っていたWhatsAppとFacebookをアンインストール。プライバシー保護を重視するSignal、MeWe、Telegramなどに一斉に移行しました。

香港人、しっかりしてます。これが日本人だったら、あ、紐づけするの?便利かも!OK~って感じで何も考えずに規約に同意しちゃうよね('A`)

下の記事はこの現象を「移民」にたとえています。移民先で移民先の相談をするということかな。奥が深いです。

参考;香港社媒移民潮:WhatsApp壓垮的最後一根稻草(ドイツェ・ヴェレ中国語版 2021-01)「香港SNSで移民ブーム WhatsAppはもう我慢ならない」

WhatsAppユーザーの多いインドやトルコも、今回のプライバシーポリシー改訂に反発しているんだって!さすがに慌てたWhatsAppは、新プライバシーポリシーの開始日を5月に延期したようですが、さて、どうなることやら。

香港人取り込みを狙うテンセント

いっぽう大陸人民は、どうして香港人がWeChatを使わないのか理解できないようです。こんな便利なものを使わないとかww、みたいな。

もちろんテンセントもWeChatを大プッシュしてきました。だいたいテンセントの本社は、香港と川ひとつ隔てただけの深圳です。TV-CMを流したり、街頭や学校でマクドナルドのクーポンを配ったりして大々的にWeChatを宣伝しました。でもこれまでのところ、成果はなかった模様。

でも大陸とビジネスをしている人は、WeChat必須でしょ。日本でもそうだし。WeChatの側でも広東語音声の中国語認識に対応したそうなので、これからはどうなるか分からんね。大陸人民と同じように「WeChatを使ってないと生活できない」状態に追い込まれるかもしれません。

台湾で一番使われているIMは……

なんとわが国と同じ、無料通話アプリ「LINE」(by NHK)だそうですよ!

参考:【通訊軟體安全度排行榜】台灣人愛用的 LINE 排第四名,微信沒有名(TechOrange 2020-07)「IM安全度ランキング 台湾で人気のLINEは4位 WeChatは圏外」、【2020年版】台湾で人気のSNSランキング | 台湾でのWEBマーケティング・プロモーションを解説 (Digima 2020-04)

しかもLINEユーザー数は2100万??単純計算で9割のシェアじゃないですか。

さすがに「LINEは台湾企業」とは思ってないでしょうけど、台湾でも韓国大好きな人が多いらしいからなー。

  

 

コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。