しーらかんす式

音楽と日本語と中国語のブログ

毎日一語、中国語~ジャニーズ商法、AKB商法

まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます

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ジャニーズ商法、AKB商法

じゃにーずしょうほう、えーけーびーしょうほう

芸能プロダクション、ジャニーズ事務所の収益モデルと、女性アイドルグループ・AKB48から始まった収益モデルのこと。

歴史も長く網羅するのは難しいが、ジャニーズ商法とは

  • デビューまでの長期育成(ジュニア)→先輩ジャニーズのバックダンサーでじわじわ露出
  • ジュニアの人気者を集めて満を持してデビュー→先輩ジャニーズMC番組に出させる
  • 歌、ドラマ、バラエティ番組を占拠し、他事務所の男性アイドルを排除
  • ファンのお財布事情を緻密に計算しながら、ファンクラブ、チケット、CD、写真集ほか関連グッズを効率よく販売

みたいなことかと思う(私見です)。

AKB商法については

  • 大人数を数グループに分け、それぞれ内部でセンター(トップ)を競わせる宝塚システム
  • 握手会や総選挙の投票権を餌に、熱心なファンに大量のCDを買わせる

みたいなことが、若干悪口気味に指摘されている気がする(私見です)。

日本の芸能界、テレビ界を半分ずつ分け合っている(言い過ぎ?)2大ビジネスモデルは、ここ数年、中国大陸でも注目を集めているのですが、さて「ジャニーズ商法」、「AKB商法」は中国語では何でしょーか。

 

 

 

杰尼斯模式 [Jiénísī móshì]/J家模式 [J jiā móshì] /AKB商业模式 [AKB shāngyè móshì]

"模式""商业模式"は、"营销模式"、"运营模式"と言い換えてもOK。要するにここで言う"模式"は「ビジネスモデル」、「収益モデル」のこと。

中国語の"商法"は「民法」とか「刑法」などと同様に法律を指す。たまに"AKB商法"という表記も見かけるが、これは日本通の人が言っているだけであって中国語としてはNG。

大陸で人気の芸能人と言えば香港、台湾の芸能人ばかり。たとえば北京の工人体育場を満杯にできる大陸芸能人なぞ一人もいなかった……というのは昔の話!今や中国大陸では国内アイドルが人気を集めつつある

じゃあ、どんなアイドルが人気なのかと言うと……長くなりそうだし本筋じゃないので割愛。また機会があったら書くかも。

経済学の分析によれば、国民一人当たりGDPが8000米ドルに達するとエンターテイメントの需要が急増するらしい。大陸の国民一人当たりGDPは2015年に8000米ドルを突破した。

で、韓国や日本のアイドルに稼がせてるだけではいかん!つうことで、大陸は国産アイドルに力を入れている。その過程で、日本、韓国のアイドル産業分析が盛んに行われているんだよね。

日本のアイドル産業はどのように成熟したか~中国大陸流分析

  • 1978年、日本の一人当たりGDPが8000米ドルを突破。エンターテイメントの需要が高まっていた。
  • この頃、日本ではテレビが十分に普及していた。
  • ヒットチャート雑誌オリコン、ベストテン形式の歌番組が人気だった

などアイドルを受け入れる土壌があったと分析しています。

ってか、その前からいたけどね、天地真理とか西城秀樹とか。グループサウンズだってアイドルでしょ。

ジャニーズ独自のビジネスモデル

歌、演技、バラエティを網羅

  • ジャニーズのタレントはニューアルバムを出しつつドラマに出演しバラエティ番組のMCをしたりする。つまり歌手、俳優、バラエティタレントを兼ねている。
  • あらゆるジャンルのテレビ番組、雑誌に露出。被災地支援、スポーツの応援団のような活動で、イメージアップ。お茶の間に欠かせない顔になっている。
  • デートの禁止、飲酒喫煙の禁止などクリーンなイメージを厳守させている。結婚後は私生活をあからさまにさせない。中国のアイドルがスキャンダルまみれなのは反省すべき。
  • デビュー後の活動期間が長い。韓国アイドルと違ってすぐにいなくならず人気が続く。
  • 徹底的に写真を保護。写真集の売上に影響するという考え方だが、これは今のネット時代で限界に来ている。
  • 各グループがファンクラブを運営。3000~5000円の年会費、グッズ販売などの収益を保ちつつ、ファンとの交流、チケットの優先購入など特典を用意してファンを引きつけ、ダフ屋の排除にも成功している。
  • さまざまな子会社(レコード会社、出版社、舞台、イベント会社など)を設立し、グループを振り分けて効率よく運営している。

ジャニーズジュニア、独自のアイドル育成システム

  • 数万人から選び抜いたアイドル候補生を幼い頃から育成している。
  • 学校に通わせつつ、週末は先輩アイドルのバックダンサー、ジュニア番組出演などで経験を積ませ、ファンに覚えてもらう。
  • 独自のトレーニングシステムで、歌、演技、トークなどマルチタレントの英才教育を行っている。特にバク転はジャニースの象徴。
  • 日本のテレビで人気の学園ドラマも、ジュニアの知名度アップに一役買っている。「金八先生」、「ごくせん」などのドラマにデビュー前のジュニアを出演させ、認知度をあげ人気を量ることができる。
  • ジュニアの中で人気のある者でグループを作り、満を持してデビューさせる。
  • デビュー後は、先輩ジャニーズがMCを務める歌番組、バラエティ番組を中心に露出。人気が出ればドラマ、CM出演。さらに人気が出れば冠番組を持たせる。
  • ジュニアの番組で常に新人を養成。まだ未熟な時期のアイドルを見たファンは応援したくなり、自分が育てているというインタラクティブな感覚に陥る。この育成ゲームと同じ手法は、AKBも模倣している。

 分析してますねー。こういう本とか出てるんでしょうか。

大陸人民が見たAKB商法

  • 大陸版AKB=SNH48を結成。日本から分裂したものの、大陸市場でAKBとSNHが競争する構図を演出した。
  • これまでのアイドルとは違う「会いに行けるアイドル」、ファンがアイドルを育成するビジネスモデルを確立した。以降この手法は多くのアイドルに模倣されている。
  • 500人規模のAKBファミリーを各支部に分割し、人気を競わせる。さらに総選挙システムの導入により内部で競わせている。
  • 古いメンバーは卒業し、常に新鮮なメンバーが補充される。

限界に達したAKB商法、SNHの反撃

  • ファンがアイドルを育成するという手法は大勢に真似されている。日本にはBABYMETALやPerfumeなど個性的なアイドルが出現しており、AKBが人気を保つのは難しいのではないか。
  • 個々のメンバーの認知度が低い。大陸で名前が知られているのは渡辺麻友くらい。
  • パクリチームと見なされていたSNH48が人気を盛り返している。上海の劇場を中心に活動していたSNHのマネージメントは、北京でBEJ48、広州でGNZ48を結成。大陸全土に勢力を拡大している。さらに成都、長沙、瀋陽でも劇場を展開する予定。
  • SNHは韓国でも人気。たぶんAKBが中国を席巻することはもうないと思われる。AKBの大陸上陸がもう少し早ければ状況は違っていただろう。

 
以上、大陸での分析でした。(参考:百度百科など)
私、ジャニとかAKBとかは全然詳しくないので間違ってたらすいません。苦情は百度に言ってください。

とりあえず、AKBは例の宝塚方式のグループ分けとか総選挙とか劇場とか丸パクリされてたんですねー。知りませんでした。

 

 

コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。