劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は中国本土でいつ頃公開されるのか、または公開されないのかを考察(前編)
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(以後文中では「無限列車編」)が、台湾に続き香港でも公開されました。
そうすると俄然気になるのがアレですよ。
- 中華人民共和国(以後文中では「大陸」)ではいつ公開されるのか?
- はたまた当局の規制により見送りになるのか?
- その場合、大陸アニオタ達の反応やいかに?
ってことですよ。
今回はその辺を考察しました。
「鬼滅の刃」無限列車編 台湾で記録更新、香港警察も便乗?
台湾では歴代アニメ映画No.1に!
記録的大ヒットになってます、台湾。
興行収入は公開から3日で1億台湾ドルを突破、9日で2億台湾ドルに達し、10日目には「君の名は。」を抜き、歴代日本映画のトップに躍り出ました。
(現在1台湾ドル=4円弱、前売り券はペアチケットが500台湾ドル)
公開から17日目には「アナと雪の女王2」を破り、アニメ映画の興行成績No.1の座に輝きました。
これは非アニオタ層が動いた証ですね!
それに台湾には日本文化に好感を持ってくれてる人が多いですからね。
ストーリーだけでなく、設定が大正時代であることやキャラが着物を着ていること、市松模様などの和柄も受けているようですよ。
香港警察も「鬼滅」に便乗か
香港では公開から5日で今年の映画興行収入3位の成績を記録しました。
台湾ほど盛り上がっていないように見えるかもしれませんが、これ、立派な成績ですよ!
香港で上映されているのは中国語字幕版。配給元は台湾と同じく木綿花ですから、台湾制作の中国語字幕だと思われます。もしかすると香港にありがちな中国語・英語の2段字幕かもしれません。
実際、ネット民からは「吹替えが広東語なら観るんだけど」という声も上がっていました。
「鬼滅の刃」無限列車編は、香港では第2B級指定です。「2B」は「青少年、児童にふさわしくないが年齢制限は設けない。ただし15才以上推奨」ということ。
とはいえ日本ではキッズ達のハートをがっちりつかんでいる作品ですからね。
広東語吹替え版での公開だとしたら、台湾同様の爆発的ヒットになっていたかも。
いっぽう香港警察のキャラクターが思わぬ批判にさらされる事態が起きています。
詐欺被害防止の啓発を目的に、香港警察がFacebookに投稿したイラストが、「鬼滅の刃」の著作権を侵害しているというのです。
搭鬼滅之刃熱潮 港警反詐騙宣導遭批侵權 | 國際 | 三立新聞網 SETN.COM
三立新聞より引用
このマスコットの名前は提子治郎。イラストには騙滅之刃のロゴも入っています。
提子は広東語でブドウのこと。発音は「たいじー」なので、やっぱり「たんじろう」に似てますね。
香港警察は「オリジナルマスコットのブドウ君」だと主張していますが、まあどう見ても炭治郎ですね。
案の定ネット民からは
- 警察は恥を知れ!
- 正義のキャラを警察が利用するな!
と非難轟轟。民主化運動家の周庭さんもお怒りです。
ただでさえ信頼失墜中の香港警察。「ポリス・ストーリー/香港国際警察」のように市民の味方のままだったら、ここまで批判されなかったかもね('A`)
大陸での劇場版公開はいつだ!?
相次ぐ盗撮騒動
台湾、香港では、「鬼滅の刃」上映館での盗撮が相次いでいます。
映画館で盗撮?と思われるかもしれません。でも中国ではよくあることなんですよ。
近年は知的所有権の問題で国際社会から厳しく批判されている中華人民共和国。
WIPO(世界知的所有権機関)の事務局長に中国系の人物を推薦しましたが、日米欧に阻止されて失敗。「中国は知的所有権を重視する国家ですよ~」とアピールすべく、海賊版やコピー商品の取締りを強化しています。
でも「観たいのに観られない」という状況は、海賊版を生み出します。
「無限列車編」のスクリーンを盗撮した映像や画像、または音声の隠し取りなどが、早くもネットに出回り始めています。
台湾、香港の配給会社、Museは公式サイトに警告を掲載。映画館でも本編上映前に厳しい警告を提示しています。
《鬼滅之刃劇場版 無限列車篇》 反盜版聲明 | ::歡迎蒞臨MUSE木棉花::
Muse公式より引用
大陸の鬼滅ファンの間でも
- 盗撮動画は見ちゃダメ!
- 正規版を応援しよう!
- 大陸での公開を待とう!
が合言葉になっています。
もちろん、盗撮動画を観る人も大勢いるでしょうが、それを批判する人もいる。時代は変わりましたね~。
「鬼滅の刃公式」が「近日公開」告知!…のち「釣り」と判明
10/16 日本で公開
10/28 台湾で先行プレミア上映
10/30 台湾で字幕版公開
11/6 台湾で吹替え版、字幕IMAX版公開。字幕版も併せて3バージョンが並行上映中
11/12 香港、マカオで字幕版公開
11/19 香港でIMAX版公開
日、台、港のニュースは刻刻と伝わってきます。
こうなってくると中国大陸のアニオタさん達も気が気じゃありません。
ネットでは
- 大陸ではいつ公開されるんだ~
- 吹替えはどんな感じなんだ!?
と期待が高まっています。
日本での公開直後、大陸の動画サイト、bilibiliには「鬼滅の刃公式」を名乗る偽アカウントが続出。
- 大陸でも上映予定
- 公開準備進行中
などのデマ情報を流すようになりました。
でも大陸ではよくあること。アニオタさん達も簡単にはだまされません。
しかし
来春公開決定!
なんて告知されると、信じちゃう人も出てきます。アニオタさん達は安堵と喜びに浸っていました。
そんな中、bilibiliに400億円を出資しているアニプレックスさんが、ついに公式見解を発表。
非公式アカウントの情報が誤解を招いていますが、大陸に「鬼滅の刃」公式アカウントはございません。
最新情報に関してはアニプレックス公式Weibo、Wechat、bilibili動態をご覧ください。
進展がありましたら真っ先にお知らせしますので、もう少々お待ちください。
また、疑わしい情報を見かけたら、運営か当社までご連絡ください。出典:アニプレックス公式アカウントのbilibli動態
これにはアニオタさんたちもがっかりです。
- やられた!
- 釣り垢だったのか、てっきり公式だと思ってた…
- 黄色いVマークは偽物。公式のVマークは青だからね。よく見なきゃ。
と落胆の声やらアドバイスやらが入り乱れました。
ところで、さっきbilibliを見てみたら、アニプレックス公式アカウントが「無限列車編」の予告編動画を公開していたんですよ。(11/18夜)
大陸のアニオタさん達、再び大喜びです。
でも日本のPVに字幕を付けただけの偽物にも見えるんだよな~。
もう私もよく分かりません('A`)
(後編に続く)
coelacanthidae-style.hatenablog.com
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