しーらかんす式

音楽と日本語と中国語のブログ

毎日一語、中国語~美容家電

まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます

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美顔器 /フェイスケア家電 /美容家電/ビューティー家電(beauty device /skin-care tool)

びがんき

日頃のスキンケアを、より効果的に行えることをうたった美容器具のこと。手動で使用するローラータイプ、超音波やスチームを出す家電タイプなどがある。

ヤーマンのフォトプラス、MTGのリファ、パナソニックのナノケア、日立のハダクリエなどが有名どころでしょうか。

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新型コロナ巣ごもり消費で美顔器が売れているそうです。つっても2000億円くらいの市場なんですね。まあそんなもんか。参考:富士経済、美容家電や健康家電の国内市場調査結果を発表 :日本経済新聞

 

 

 

美容仪 [měiróngyí] /美容小家电 [měiróng xiǎojiādiàn]/面部皮肤护理器 [miànbù pífū hùlǐqì]

"面部皮肤护理器"はフェイスケア家電、フェイシャルケア家電の意味。でも一般には"美容仪"が使われています。手動でも電動でも"美容仪"でOK。

このところ中国大陸では美容家電が大人気。右肩上がりで売上を伸ばしています。人気なのは何と言っても日本のヤーマン("雅萌" [Yǎméng])。日立のハダクリエ、MTGのリファカラット、Dr.Arrivo、フランスのNoTime、イスラエルのTriPollarもよく名前があがっています。

都市部在住20-49歳の女性のうち約6割が美容家電の使用経験者だっていうから尋常ではありません。市場規模は4億元(約67億円)とも8億元とも言われています。参考:2020线上家用美容仪消费洞察报告 | CBNData

数百元から1000元超はする商品がそこまでバカ売れしてる理由は、やはりライブコマースだそうな。例によって、人気MCの実演販売につられて、ついついポチっちゃう人が多いようです。

また、芸能人などセレブの影響も大きいらしい。竇靖童(王菲の娘)が家からライブ配信をしていたところ、王菲さまのドレッサーに置いてあったLUNAを見つけた視聴者が反応。あれ、何だ?っつーことで一挙に火が点いたとか、そんな感じ。 

 で、人気が出ればパクリ商品が出回るのが大陸の常。早速いろんな国産美顔器が氾濫していますが、メーカーも対策していました。特許侵害訴訟を起こして勝訴したりしています。でも怪しい商品は依然として多いようで、正規品とパクリ品の比較画像をよく見かけます、まあ美容家電を使っても、すぐに目に見えた変化はないだろうしなー。

この現象、大陸企業にとっては完全なダーククホース、意外な展開だったようで、国産品のまともな美容家電の開発に慌ただしく着手しています。

そして中共政府の援護射撃?なのか、海外メーカー製品に次々とよくない報道や論評が出始めました。参考:雅萌美容仪镍释放量超标引争议 社长山崎贵三代怎么看?(「ヤーマンの美顔器 基準値超えのニッケル放出で論議 山崎貴三代社長の対応は?」テンセント 2021-03)
なんで社長のフルネーム、名指し?

CCTVの美容家電検証番組では、海外メーカーの売れてる製品が軒並み問題アリってことになったようです。美顔器で低温やけどのおそれがあるとか、ニッケルアレルギーになるとか。
参考:美容仪市场升温背后更需“控温”:爆款产品被指存在“爆皮”风险(「美顔器市場過熱に温度調節は必須 ヒット商品にやけどのリスク」中国新聞 2021-03)

このへんの記事を読むと

  • 美顔器メーカーが品質の根拠にしているのが、欧米の認証(欧米の認証は信用できない)
  • 売れているのは海外メーカー製品ばかり。中でも日本のヤーマンが断トツ
  • 美容家電は粗利がエグい、材料費は3割程度

というのが気に入らないっぽい。政府は早急に美容家電のに国家規格を整備すべし!みたいな論調ですね。

う~ん、これ、新疆綿花の報復かなぁ。ヤーマンには頑張ってほしいんだけど、こうも難癖つけられちゃー先行き不安になってくるね。

 

 

コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。