毎日一語、中国語～ビットコイン
まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます
ビットコイン（Bitcoin）
2009年に誕生した一番有名で一番人気のある暗号資産の名前。単位はBTCと書かれるのが一般的。
よく のようなイメージを伴って語られているが、ビットコインはブロックチェーンに電子的に記述されるものなので、実物があるわけではありません。
発行数には2100万枚の上限があり、すでに1800万枚ほどが発行済みであるらしい。要するに限りある資源ということで金（ゴールド）にたとえられることが多いビットコイン。そのためか、ネット上の取引記録を探索しブロックチェーンに記録して報酬分のビットコインを受け取る行為をマイニング（採掘）と呼ぶ。
2021年1月、テスラ・モーターズが15億ドル分のビットコインを購入していたことが判明。2月に入り、イーロン・マスクさんがビットコインについて肯定的な発言をしたことから一気に価格が高騰した。これを書いている2月22日時点で、なんと1BTC＝593万円！（2009年の価値は1BTC＝0.07円ほど）
ダントツ人気のビットコインだが、政府や中央銀行を介さない資産であるため、マネーロンダリングや違法取引に利用されたり、北朝鮮の核兵器開発につながっているなど、よくない噂も多い。
比特币
新しめの概念にしては珍しく、訳語は１種類のみ。覚えやすいです。
現在、香港や台湾では活発に取引されているようですが、大陸では基本的に取引禁止です。でも当初は大陸でも堂々と取引ができました。
比特币中国（BTCChina）は2011年に設立され、2013年にオープンした大陸初の取引所。1日90,000BTCを取引する巨大取引所でしたが、2017年に中国共産党政府がビットコインの取引を禁止したことを受けて、2018年に香港のファンドに売却されました。
その他大陸の取引所、火币网、OKcoin、OKExなども、国内でのビットコイン取引を停止して海外事業所で継続する、ビットコイン以外の取引に移行する、ブロックチェーン関連技術の開発に尽力するなどの転換を図りました。
ビットコインの取引を禁止した理由を、中共政府は、金融秩序の安定を守りリスクを回避するためとしています。
参考：中国人民银行 中央网信办 工业和信息化部 工商总局 银监会 证监会 保监会关于防范代币发行融资风险的公告 （中国人民銀行、中央サイバースペース事務局、工業情報化部、工商総局、銀行業監督管理委員会、証券監督管理委員会、保険監督管理委員会のトークン発行融資リスクの防止に関する公告、2017年9月4日）
しかし実際は、中央銀行を通さない取引によって、膨大な資産が国外に移動し始めたためだとか言われていましたね。また、ビットコインのマイニングについては禁止されていないので、電気代の安い大陸西北部（つまり貧困地域）では、日々せっせと採掘が行われているらしいです。
中共政府としては、中央銀行が管理するデジタル人民元に集中し、ブロックチェーン技術を活用していく方針。
このように、大陸ではとても取引しにくいビットコインですが、P2Pの個人間取引や、海外取引所に"翻墙"するなどの方法で、依然として人気を保っているようです。
コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。
