毎日一語、中国語~eスポーツ
まだ辞書に載っていない中国語の新語をひたすら書き連ねていきます
eスポーツ(esports/electronic sports)
いーすぽーつ
コンピューターゲームで対戦する競技のこと。
eスポーツって高性能のパソコンでやるんだと思っていたら、スマホとかプレステとかでもいいらしいですね。でも本気で勝ちを狙うなら、やっぱり高価なパソコンのほうがよさそうだよね。
电子竞技/电竞/电竞运动
eスポーツって要するにゲームの大会で戦ったり、大会出場を目指して戦うことですよね。なのに名前に「ゲーム」の文字は入っていません。中国語にも"游戏"の文字はナシ。不思議。
eスポーツ選手は、"电子竞技员" でOK。"电竞运动员" (大陸)、"電競選手" (台湾)という言い方もある。
日本はeスポーツで出遅れてると言われているが、どうも事実らしい。てか大陸と韓国があまりにもすげーってことみたいです。大陸はもう、政府も本腰入れちゃってますからね。いっぽうで人民がゲームをやり過ぎないように規制もしてるし、少々矛盾を感じるけど。ゲームにハマるってことは、時間を搾取されるって以外の何ものでもないからね(経験者)。
大陸のeスポーツ事情
中共政府、eスポーツ選手を職業として認定 大学にeスポーツ学科を設置
2020年時点で、大陸のeスポーツ人口は4億8千万人以上いるらしい。もちろんガチでプレイしてる人だけでなく、ネットで観戦する人なんかも含んでいるだろうが、それにしてもすごい数。その数に比べれば、eスポーツ産業の人材はまだ少ない、人材不足っつーことで、2021年2月、人力資源社会保障部(政府の労働管理部門)は正式に「eスポーツ選手」という職業を認めた。
これで職業欄にも堂々と書けるってことか。日本のeスポーツ選手は何て書いてるんだろう。やっぱり自営業とか?
参考:连锁经营管理师等13个国家职业技能标准颁布_部门政务_中国政府网 (チェーン店SV等13の国家職業技能規準を公布)、《2020年全球电竞运动行业发展报告》发布:电竞用户预计突破4亿_腾讯新闻 (「2020年世界eスポーツ産業成長レポート」を公表 eスポーツ人口4億人突破の見込み)
また2016年、政府教育部は高等教育機関がeスポーツ学部を設置することを許可。映画演劇系、マスメディア系の大学や体育大が、続々とeスポーツ学部を新設している。
参考:8电竞选手进大学深造-新华网 (eスポーツ選手8名が大学に進学)
黄金期は18~25才と言われているeスポーツ選手が、大学に行ってどうするの?という気もしたが、そこは学歴重視の大陸。それに、選手のマネージメント、大会や選手権の企画運営、ゲーム実況のライブMC、eスポーツのシステム開発やネットワーク関連ビジネスなど各方面の人材が不足しているらしい。
そして例によって、いかにも国際会議っぽい名称の会議、"全球电竞运动领袖峰会"(グローバルeスポーツサミット)も起ちあがった。韓国はじめ数か国が招待され出席しているが、このサミット(峰会)の主催者はテンセントである。2022年9月に杭州で開催予定の2022年杭州亚运会(アジア大会)では、eスポーツが初めて正式種目として導入されることが決まっている。
参考:2020全球电竞运动领袖峰会举行 助中国电竞健康有序发展 (2020世界のeスポーツ界トップがサミットを開催 中国eスポーツの健全な発展に資する)
で、大陸ってeスポーツ強いの?
かなり強いらしいですよ~。
2005年くらいから「ウォー・クラフトⅢ」、「Dota 2」、「リーグ・オブ・レジェンド」、「クラッシュ・ロワイヤル」、「王者栄耀」などの世界大会で優勝したり上位独占したりしています。韓国勢、米国勢と死闘を繰り広げているみたいです。
台湾のeスポーツ事情
台湾もeスポーツにかなり積極的。教育部、文化部など政府部門もeスポーツに力を入れていて、スポーツとして正式に認めている。
2017年には六都電競爭霸戰(Taiwan Legends Championship)という独自のeスポーツ大会を設立。2018年には全國大專校院運動會(年に1度、全国の大学や専門学校のスポーツ選手が一堂に会して行われる競技大会)の種目に「リーグ・オブ・レジェンド」、「ハーフストーン」を導入している。
大陸と違って、有名な世界大会で優勝したりする選手はいないようだが、台湾にしてみればeスポーツが盛んになることが重要なんだろう。eスポーツ人口が増えれば、ゲーミングPCがますます売れちゃいますからね。
eスポーツの世界大会はライブ配信され、とてつもない数のギャラリーが集まる。ネットワーク環境の向上は不可欠だ。で、ネットワークと言えば5Gつうことで、大陸はeスポーツの方面からも覇権を狙っていると思われます。
コトバは生き物です。上記はあくまでも現時点で主流の言い方です。