しーらかんす式

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ジョーン・ジェット Joan Jett ~とにかくカッコイイ不屈のロッカー!

アルバム +6(紙ジャケット)

 

あ~、音楽について語りて~、書きなぐりて~と思ってブログを始めた以上、1発目は自分が一番好きなアーティストについて書くべきだよね!

そう!ジョーン・ジェットは、私が最も好きなロックスター、永遠のアイドルだ。今でも部屋にジョーンさんの写真を貼りめぐらせているほどだ。

「あー、ジョーンジェットか、アイラブロックンロールの。まだいたの?」

などという不勉強な輩は、公式サイトのツアースケジュールを見やがれ!である。全米を縦横無尽にサーキット中、現役ばりばりのバンド・ウ-マンだ、コンチクショー!

 

 知らない人向け Joan Jett年表

1958年 米国ペンシルバニアで可愛らしい女の子誕生。Joan Marieと名付けられる。
1975年 いわゆるガールズバンド、The Runaways(ザ・ランナウェイズ)を結成。ジョーンはサイドギターとたまにボーカル。
メインボーカルであるシェリー・カーリーの下着っぽい衣装と“Cherry Bomb”のヒットでちょっぴり話題になる。
1981年 Joan Jett & The Blackheartsとして華麗にミュージックシーンに舞い戻る。ジョーンはボーカル兼ギター。
1982年 “I Love Rock N’ Roll”が大ヒット。
ビルボード、キャッシュボックスの両チャートで全米No.1に。
まさに「赤い彗星の再来」であった。
ちなみに“I Love~”は1982年の年間チャートで3位を記録する。
その後 素晴らしいアルバムたちを世に送り出し、現在にいたる。

 

 Joan Jettのスゴイところ 前編

 いっぱいありすぎるので、前編・後編に分けてお送りしたい。

 

信念がある!

ロック一筋!ギターサウンド一筋!

ジャズに手を出してみたりとかミュージカルやらオペラやってみたりとか一切なし(映画はたまに出てるけど)。

 

男にこびない!

女の子バンド、女性ロッカーを売り物にしていない。「クイーン・オブ・ロックンロール」とか「ロック界の歌姫」とかの陳腐なキャッチコピーは、ジョーンさんにとって無意味!

強いて言うなら性別:ロッカー、性別: Joan Jettである。

 

参考1 鋼のボディ

そんなジョーンさん、Do You Wanna Touch Me?のMVで、水着姿、しかもビキニを披露しちゃった。しかもロングコートをがばっとはだけると下は黒ビキニという、まるで人気のない夜道に出没するアレ的な演出。だがそこはボクシングで鍛えた鋼のボディ!エロさは皆無だ。

 

参考2 Chrissie HyndeとLita Ford

同時期に人気になったクリッシー・ハインド(プリテンダーズ)と比較してみる。
クリッシーも、もちろん魅力的なミュージシャンだが、やはり女性である。しかもTHEオンナ。つまり、バンドをやっててボーカル&ギターという共通点しかないんだよね。(クリッシーさんについては、そのうち書いてみたい)

これまた後にソロデビューしたThe Runawaysのリードギタリスト、リタ・フォードにしても、もろセクシー路線だったしな。

 

正義の味方!

河に落ちたこどもを救出したことがある。たまたま通りかかったジョーンさん、河に跳び込んでこどもを助けて表彰されたらしい。すっげー。(90年代頃の雑誌情報)

 

スポーツ万能!

草野球チームのオーナーで、自分でも試合に出ちゃうほどのスポーツ好き。(90年代頃の雑誌情報)
ボクシングもやってる。

 

意外に健康志向!

「タバコは吸わない。けむい」(92年、ご本人談)

本当か?吸ってる写真、見たことあるけどなー。映画でスパスパ吸ってたのは役作りっすか?

あとWikipediaによるとヴィーガンなんだって。いつから?映画では肉盗んでたよね?(しつこい)

 

刺青あり!

誰にも見えないところにジェット機のタトゥーを入れている。(だいぶ前、ご本人談)
誰にも見えないところ=下腹部に入れているというウワサであった。ひゃー。

ところが最近の映像を見ると胸元と左腕にタトゥーが入っている模様。不良化したのか、ジョーンさん…。

 

猫背!

それも重度の猫背ギブソンが重いのか?しかしそれがかっこいい。ギタリストにありがちな猫背&もたれかかるみたいな体勢もかっけー。

 

 

 

'70s ぎんざNOW

私がジョーンさんを知ったのは、「ぎんざNOW」というテレビ番組であった。平日の夕方、帰宅部の中高生を狙ったような時間帯に放送されていたこの番組には、木曜日だけ「ポップティーンPOPS」というコーナーがあり、そこでいろんな洋楽のMVを見ることができたのだ!来日した外タレさんのインタビューなんかもしていたように思う。洋楽に関する情報がほとんどなかった時代、貴重な時間だった。

このころ私はまだ小学生女児であったが、ビートルズにかぶれていた兄の影響で、この「ポップティーンPOPS」を非常に楽しみにしていた。ベイ・シティ・ローラーズ、レイフ・ギャレットとかのアイドル系がメインだったけど、QueenAerosmithなんかのMVが流れることもあって、なんつうか洋楽の魅力にしてやられたんですね。でもお気に入りはKISSだったけどね。てか小学生はみんなKISSが好き、しかもピーター・クリスが好きだったハズ!司会のせんだみつお氏もピーター・クリスのメイクで出演して、熱狂的なKISSファンからボロカス叩かれていましたしね。

もちろん女性アーティストも紹介されていた。オリビア・ニュートン=ジョン、デビー・ブーンなんかが人気だったと思う。スージー・クアトロという女性ロッカー(ボーカルとベーシスト)も話題だったが、自分にはなんか響かなかった。「べースは子宮で弾く」みたいな発言も、当時はピンとこなかった。今もきてないけど。

長くなってしまった。ジョーンさんに話を戻さにゃ。

で、ザ・ランナウェイズである。よく覚えてないけど、来日して宣伝のために出演したんだと思う。不健康そうなヤンキー娘たちの中で、小学生女児(私)を強くひきつけたのは、黒髪の赤い服のおねーさんであった。「何この人かっこいい、ジョーン・ジェットっていうのか、名前もかこいい!」と思ったのを記憶している。もちろん世間が注目したのは下着ルックで歌う金髪のボーカリストシェリー・カーリーだった。だが私には、ジョーン・ジェットが一番美人に見えたし、常にガムをくっちゃくっちゃしながらだるそうにインタビューに答えるふてぶてしい態度が、ものすごく魅力的に見えたのだった。 

テレビ開放区

テレビ開放区

  • 作者:加藤義彦
  • 発売日: 2019/10/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

話題になり、そこそこの知名度は得たものの、ザ・ランナウェイズは、イロモノ扱いされ、ミュージックシーンから消えていった。

 

 

 

'82 イロモノから全米No.1に返り咲き!

 それから時は流れ…、音楽に浸かっていた中学、高校時代。洋楽好きの友達と雑誌を見せ合ったり、ラジオを聴いたり、おそるおそ渋谷のタワーレコードに行ったりしてたわけです。あの頃の洋楽って、通(つう)の世界だった気がする。情報なんてほとんどなかったしね!

で、その頃、湯川れい子せんせいがDJをしておられたラジオ番組「全米トップ40」を聞いていたところ、ぽーんとチャートインしてきたのがJoan Jett & The Blackheartsの“I Love Rock N’Roll”だったわけだ。

なにっ?Joan Jett!? あのかっこいいおねーさんか!まだロックやってたんだー!と喜んだのもつかの間、ぴょんぴょんぴょ~んとランクを上げ、あっさり全米No.1に!!「赤い彗星」再来しました~。

 

参考3 80年代のタワレコ

80年代頃のタワーレコード渋谷店は、非常にクローズドな雰囲気だった。今とは違う場所、宇田川町の交番のさらに先のほうにあって、店内の什器には輸入盤LPがぎっしり並べられていた。知らない洋楽が大音量で流れてて、いかにもロックに詳しいぜ、こだわってるぜ~っつー感じのオニイサンがたが、黙々とLPレコードを漁っていた。JC、JKにとっては、ちと立ち入りづらい感じだったのだよ。

 

参考4 1982年の全米チャート

Joan Jett & The Blackheartsの“I Love Rock N’Roll”がBillboard Hot100でNo.1を飾ったのは
1982年3月20日~5月1日までの連続7週。

その前の週に1位だったのは、The J. Geils Bandの“Centerfold”(邦題:堕ちた天使)

ジョーンさんから1位の座を奪ったのは、Vangelisインストゥルメンタル、"Chariots of Fire"(邦題:炎のランナー、同名映画のサウンドトラック)

なつかしいね!洋楽がまだまだ面白い時代だったと思うよ。 

 また、この頃に「ベストヒットUSA」という素晴らしいテレビ番組が始まった。全米のヒットチャートそっくりそのままMVを放送してくれるというもので、現時点でのJoan Jettを見ることができたのです!久しぶりに見たジョーンさんは、相変わらずの黒髪で、ま~とにかくかっこいい!と思いましたねー。もうジャマなボーカルはいない(ファンの人ごめんなさい)から、ずーっと画面に映ってる。男どもを従えて、ギターを弾きつつシャウトする姿もイカす!そんでやっぱり猫背

 

参考5 Jett Black

ところで、jettって何よ?とか素朴な疑問を抱き、辞書をひいたところ“jet black”=「漆黒」だと知ったのもこの頃でした。ジョーンさんの黒髪に合ってる!ますますかこいい!
ストラングラーズのドラムの人ではありません。あ、そういえば「カウボーイビバップ」にジェット・ブラックって人いたよね!)

 

さて、この年、1982年の年末、Joan Jett & The Blackheartsは来日公演を果たしました。

場所は NHKホール。たった1日限りの東京公演。

当時はこういうのたまにあったんだよね。米軍基地でライブをするついでに1回だけ東京でちゃちゃっとやるとかね。米軍を積極的に応援しているジョーンさんだから、当時もそんな状況だったのかもしれない。

私はこの貴重なコンサートに行かなかったと記憶している。高校生でカネなかった&期末試験中だった

とかの理由だったと思う。つくづく愚かなことをしたものである。

 

 

ジョーン・ジェットになりたい!

 すっごくファンになると、その人の真似をしたくなるキ・モ・チ、わかります?
ともかく私はジョーン・ジェットみたいになりたかったんんですよ!いろいろと真似したもんです。
以下、大学~OL時代にかけて、具体的にしたこと。

 

まずは研究!

インターネットのない時代。情報源は、TVやラジオの数少ない洋楽番組。

あと、洋楽雑誌。ミュージックライフとか音楽専科とか、ロッキンオンとかフールズメイトとかビバロックとかの音楽情報誌、プレイヤーとかギターマガジンとかの楽器専門誌、その他FM誌とかいろいろあったけど、ジョーンさんが表紙になることはなかったと思う。

表紙とは言わないまでもカラーページに載ることすらめったにないから、白黒ページの海外ニュース翻訳記事みたいなとこを、本屋さんでしらみつぶしに読む。それでも見つからなければ、書店の洋雑誌コーナーをチェックする。

志摩あつこ先生の8ビートギャグにも、ジョーンさんは登場してなかったように思う。

 

参考6 8ビートギャグ

洋楽ロックミュージシャンが多数登場するギャグマンガ。私はハノイ・ロックスが好きなので愛読書でした。今でも持ってるよ! 

 タワーレコードとかに行けば、まず「J」のコーナーをチェック。LP、シングル、わけわからんコンピ、見つけたら買う。持ってる曲しか入ってなくても買う!輸入盤も国内盤も買う!

なぜなら、ジョーンさんは寡作タイプ。立て続けに新譜を出したりしないので、ファンとしては、もっと聞きて~となるわけですよ。だからカバー曲の元ネタ探したりもしてましたね。

  

参考7 輸入盤CDには外箱があった

当時輸入盤は細長い紙製の箱に入っていた。箱はジャケ写がデザインされていたので、国内盤を買うのとは違ったお得感があったんだよね。後で飾れるしね!

こんなのです。↓

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輸入盤CDの外箱。さすがに色あせてる…

ビデオを見る。しかしジョーンさんのオフィシャルな映像商品はまだ出ていなかった。ビデオ上映イベントもなかったから、音楽雑誌の後ろのほうに広告を出してる「お好きなビデオ、ダビングします!」みたいな怪しいサービスで、ダビングテープを買ったりした。

ベストヒットUSA」では、ジョーンさんのMVは見られたが、それもチャートインしてるときだけ。特集が組まれたり、インタビューが流れたりすることはなかったと思う。

まあ、プロモーション来日とかしてなかったんでしょうね。ジョーンさんは特に日本びいきではないだろうし、日本でよく売れてるアーティストだったわけでもないだろうし。

 

参考8 怪しいビデオ鑑賞会

You Tubeレンタルビデオ屋もなかった80年代には、フィルムコンサートとか怪しいビデオ上演会みたいのがあったんだよね。

大規模なのだと、ホールみたいなとこに客を集めて、洋楽のフィルムを見せるの。小規模なのだと、どっかのビルの1室に椅子を並べてあって、そこでひっそりとビデオを見るの。

ストーンズのには何回か行きましたねー。「ギミー・シェルター」とか「チャーリーズ・スマイル」とか見ました。それ以外だとツェッペリンピストルズ、ジミヘンなんかの映像がよく上映されてたと記憶してます。もちろんジョーンさんの上映会は…なかったです。

 

参考9 日本からブレイクした洋楽アーティスト

欧米のアーティストの中には、本国よりも先に日本で人気が出るようなパターンもあったんだよね。そのせいか、日本を特別にひいきしてくれたりして。有名どころだとチープ・トリックとか、クイーンとか、ボン・ジョヴィとかハノイ・ロックスとかね!

ジョーンさんはこれには全くあてはまらないであろう。
全米No.1ヒット“I Love Rock N’Roll”収録アルバム(LP)でさえ、日本国内では1万枚も売れなかったらしい。

 

 

真似した! 

髪型

これは簡単だったね。なにせ日本人だかんね、はなっから髪の毛は真っ黒さ!ジョーンさんのお写真を持って美容院に行くだけです。
で、ジョーンさんが髪型をビミョーに変えると自分も変えたりしてね。チコちゃんヘアまでは真似したけど、その後の五分刈りみたいの→金髪の流れで脱落。こここ…根性ナシですいません;;

 

参考10 髪型

ジョーンさん、現時点(2020年)では初期の頃っぽい髪型+黒髪です。

 

ファッション

まあ革ジャンですよ。あとスニーカー。プロケッズのハイカット、もちろんね。 

 

アクセサリー

右手の人差し指に太いリング、革のブレスレット、鎖みたいなぶっといネックレス、その他いろいろいっぱいつける。
通勤途中、前を歩いてた同僚から、「ジャラジャラ音がするから、お前だと思った」と言われたくらい。

 

メイク

おまえはパンダか!つうくらいにアイメイクがんばる。

 

笑い方

口角を片側だけ上げて、目を見開いたままにた~と笑う。

当時の集合写真とか見るとだいたいこの表情で写っているよ。バカですね~。でも青春!

  

問題のギター

中2の頃からフォークギターを弾いていた私。その後、ロックに興味が移り、学校に内緒でバイトをして、ついにエレキギターを買うことにした。その頃、「プレイヤー」だか「ギターマガジン」だかに、「女性ギタリストにはテレキャスターが似合う」みたいな記事があって、そっかー、キース・リチャーズテレキャス弾いてることあるし、ま、それでいっかなーとグレコテレキャスターを購入@渋谷イケベ楽器。

その後、ちゃんとしたギターが欲しくなったんだけど、ギブソンのメロディメーカー(ジョーンさんの愛機)は高すぎた!んで、フェンダー・ジャパンのテレキャスカスタムに日和ったのだった。

そのまた後日、もう社会人になり、すでにたまーにしかバンドやってなかったけど、「やっぱりメロディメーカー欲しい!」と思い、楽器屋に乗り込んだんですよね。

プラザ合意を経てバブルも崩壊した頃。価格は、10万円ちょい。これなら買える!しかし不人気ですか、メロディメーカー?お茶の水界隈に白の在庫はなく、じゃ、もうなんでもいいや!とレスポールもどきの国産で妥協したのもいい思い出だー。

 

参考11 ギター売場の店員さん

そのときの店員さんとの会話

店員:らっしゃーい!ギターっすか?
私 :はい、いのありますか?
店員:がいいの?メーカーは?
私 :ホントはメロディメーカーが欲しいんだけど…、ないみたいだから他のでいのありますか?
店員:ならなんでもいいわけw?なんかワケでもあるのww?ってwwww?

…チェリッシュかい! 

白いギター[EPレコード 7inch]

白いギター[EPレコード 7inch]

 
参考12 Gibson Melody Maker

ギブソンは2010年に、Melody Maker Joan Jettモデルを限定発売している。でもやっぱり白じゃなくて赤or黒だったみたい。  

youtu.be Melody Maker Joan Jettモデルを自ら解説するジョーンさん。かっけー

  

バンドもやる

高校の終わり頃、女の子バンドを結成し、後ろでギターを弾いて喜んでた私。しかしそんなとき、やられてしまったのですよ、「赤い彗星の再来」に!

うわ~、自分もあんなふうに演奏して~、歌ってみて~、てかジョーン・ジェットになりて~と思い、大学時代に女の子バンドを解散。ヒマそうなギター男子(特にポリシーなし)と多忙そうなベース男子(すご腕、本当はフュージョンとかが好きだったらしい)を誘い、さらに旧バンドのドラム女子(ジェフ・ポーカロ好き)を説得して、新バンドを作り、学園祭とかで何回か演奏したりもした。

皆さん音楽の趣味がバラバラだったので、選曲はなかなかまとまらなかたけど、Chery Bomb(Joan Jett version)Talkin’Bout My Babyをやれたのはいい思い出だ!(自己満足)
ワケあって、このバンドは短期間で終わってしまったけどね。

 

ファンであることを積極的に公言する

「誰のファンなの?」と聞かれたら、真っ先に「ジョーン・ジェット!」と答えるようにする。しかしいまだにランナウェイズのイメージが強いのか、若干イロモノふうの目で見られることが多かったし、なぜか「ああ、ヘビメタ好きなんだね」と言われることもあったなあ。過小評価されすぎだと思うんだよね。そんなんだから日本にはかっこいい女性ロッカーが出てこないんだぜ。

  

クルマもぷちJoan Jetts仕様

クルマにもCherry Bomb!(サクランボ爆弾)のステッカーを貼っていた。クルマはもちろん赤!

ステッカーは所ジョージさんのお店「デイトナ」で購入。アメ車グッズが買える楽しいお店でした。

 

 

数々の努力の結果、「ジョーン・ジェットに似てるよね」とか「ああ、あのジョーン・ジョットっぽい人か」、なんて言われて悦に入っていた。変わり者扱いされてただけかもしんないけど!

 

 

 

'87 Light of Day 愛と栄光への日々

女優、Joan Jett来襲!

1987年。唐突にジョーンさん出演の映画が公開された。

当時、めっちゃ人気のあったブルース・スプリングスティーンの自伝的作品ということだった。

原題は“Light of Day”。邦題はなんと「愛と栄光への日々」。

その少し前に大ヒットした「愛と青春の旅だち」っぽい感じにしたかったんだろうけど、なんだそれー、主演のマイケル・J・フォックスとジョーンさんが恋愛とかしちゃうわけ~?似合わん~!とプンスカしながら映画館に向かったところ…全然違いましたー。

主人公はマイケル・J・フォックス演じる、しがないロックバンドのギタリスト。で、ジョーンさんはその姉で、しがないバンドのボーカル兼ギターという設定。姉弟の家族愛的なお話でした。

以下、ネタバレの心配ゼロの偏向レビューです。

ネタバレなし!「愛と栄光への日々」感想文

MV以外で動くジョーンさん!しかも演技するジョーンさん!貴重っ。

しかもジョーンさん、やさぐれシングルマザーという役どころ。マジメな好青年の弟との対比か?まさに悪の権化外道!幼いわが子を利用して、スーパーで生肉を万引きしまくるよ!

それを非難する弟(マイケル・J・フォックス)に対して、「生きてくためなんだ、しょうがないだろ!オラ~!」と逆切れするくだりなんか、セリフの一言一言が“Black Leather”のラップみたい。素敵だ…。

そんで物語後半、ジョーンさんは生活のため、不本意ながらヘビメタバンド、The Hunzzに加入するんですけどー。
これが別に悪くない、つかめちゃかっこいーんですよ~。
劇中、物騒な雰囲気のライブハウスで歌うのが"Rabbit's Got the Gun"という曲(おなじみのJoan Jett/Kenny Laguna作品)。
「弱者だって銃を持つ!」とシャウトするお姿、しびれる~。

 

映画…ならばサントラだ! 

サントラ盤には、The Hunzzの"Rabbit's Got the Gun"はもちろん、ブルース・スプリングスティーン作の主題歌“Light of Day”、Joan Jett/ Kenny Laguna/Bob Halligan, Jr.作の“This Means War”が劇中のバンドThe Barbusters名義で収録されているよ。“This Means War”は、ジョーンさんのアルバム“Good Music”にも収録されてるけど、別バージョンっぽい。(サントラではホーンが強調されている)
どっちもかっこいいよん。 

'92 来日公演!そして…

 

日本でのディストリビューターがビクターになったせいか、ジョーンさん、10年振りの来日公演決定

川崎クラブチッタ3DAYSだったと記憶している。

ついに、ついに本物のジョーンさんを見られるのか!つうことで、チケット、3日分買った。誰も誘わずひとりで行くことにした。だって、ライブ中に関係ない会話とかしたくなかったんだもん。

以下、うろ覚えレビュー!

 

3DAYS初日

世間にはこんなにたくさんジョーン・ジェット好きがいたのかい!と思ったね。
でもよく見ると若いファンが多い。メタル系の黒Tシャツ着てるのが多かった印象。Skid RowとかGuns N' Rosesとかね。

私はジョーンさんのレアTシャツ、(公式サイトの海外通販でゲット)を着ていこうかと思ったがやめた。Tシャツ狩りにあったら困るからな!

開演前、The Whoの曲が延々とかかっている。Won't Get Fooled Againが流れていたとき、会場が暗くなりジョーンさん登場!

曲はじまってしばらくは呆然。
なんか知らんが涙が出る。
卒業式やらでも泣かない、この私がだ。
ようやく会えた!

コンバンワトキオ!ウィアーザブラックハーツ!

ジョーンさんのMCで我に返ったのもつかの間、また「あぁ…本物だ、そこにいる…」と呆然自失状態。
TOKIOちゃう、ここKANAGAWA!」というツッコミすら入れる余裕もなく。
場内のキッズたちは大盛り上がり。しみじみしてたのは私くらいだったかもしれん。
初日はそんな感じでしみじみと終わった。

  

タワレコサイン会

来日公演最終日の開演直前、タワーレコード川崎店にて、なんとジョーンさんの握手会&サイン会が行われた。えらいぞ、ビクター!

私は赤いTシャツを着て参戦。足元はもちろん赤のプロケッズ!なぜって、赤はジョーンさんのフェイバリットカラーだからさっ。

事前に職場の英語堪能な方々にレクチャーを受け、不得手な英語で渾身の挨拶!
「大大大大ファンです!ずーーーーっと好きでした!あなたは私にとってのNo.1ロックンローラーなんです!」
とまくしたてた。

するとジョーンさん、片方の口角だけ上げて、にた~っと笑い、

オ~ウ、サンキューヴェ~リィマ~ッチ

上から手を差し出す例のスタイルで握手してくれた!

 

間近で見るジョーンさんはものすっげー美人だった。

色白い!(白人だからね)
肌きれー!
顔小さい!

 

ほんとのところ、「私、たまにあなた様に似てるね!とか言われるんですけど、どう思いますか」とか聞いてみたかったのだが、そんなことできるわけもなかった。ひとっつも似てないよ~。月とスッポン、雲泥の差とはこのことだよ…。

実は、その頃のジョーンさん、何の気の迷いか、トレードマークのウルフヘアーを切りそろえ、ワンレンボブにしていたのだ。まさにチコちゃん。時代先取りしすぎ!

でもでも、圧倒的なかっこよさ、美しさでした!ジョーンさん!

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家宝のサイン。「ぶっ倒れるまでロックしろ!」とのお言葉です ( ;∀;) 

 

やや冷静さを取り戻した2日目&最終日

セットリストとか詳細は全然覚えてないんだけど

なぜかジョーンさんがギターを持たずにハンドマイクで歌った“I Wanna be Your Dog”が衝撃的だったんだよね…。初めてジョーンさんにエロさを感じた!ソッコーでストゥージーズの盤をゲットしたのは言うまでもない。やはりジョーンさんのカバーセンスはすごい。

ジョーンさんは汗っかきである、いや、もしかしたらそっと水かぶって濡らしてるのかもしれないが。

そんで濡れた真っ黒な髪をわさわさと振り乱したり、下唇つきだして前髪をふーっとしたりするのが得意技なのだが、それがかっこいい。ボクシングの動きなのかもしれない。

あと、ステージ下に殺到している客たちに向かって、指先をピン!って弾いて水滴を飛ばしてから、にたーっとしてたのが実にかっこよかったです。

自己紹介で
I am Joan Jett
と名乗らないのもいい!

必ず
We are The Blackhearts!
と言うんだ。

バンドであることを大事にしてるっぽい。

商業的なことがなければ、Joan Jett & The Blackheartsではなくて、The Blackheartsで行きたいくらいなんじゃないかな、とか憶測ですが。

  

Joan Jettのスゴいところ 後編 

抜群のカバーセンス

ジョーンさんはいいアルバムをたくさん出している。つか、全部がいいんだけども!

中でもジョーンさん一番のお気に入りは、「アルバム」というアルバムだそうよ。('92年時点)

実は私が一番好きなのもこの「アルバム」なのだ!

特にJoan Jett/Kenny Laguna作品の "Fake Friends"、"Handyman"。切ないバラードの"Why Can't We Be Happy?"もいいし、スライ&ファミリーストーンのカバー、“Everyday People"が、これまたいいんだ!
ジャケ写もイイでしょ。びょ~んとジャンプするジョーンさん(*'ω'*)

アルバム(紙)

アルバム(紙)

 

  

ジョーンさんはカバー曲の選曲がまた素晴らしい

アルバム買って、ブックレットのクレジットを見ながら、知らないカバー曲があれば「オリジナルはどんなのかな」と探してみるのも楽しいし、新たな素晴らしいアーティストを知るきかっけになるよね。
 

Roanrunner”で、ジョナサン・リッチマンを教わった。
パンクは聞かず嫌いしていたが、“Pretty Vacant”でピストルズを聞くようになった。
AC/DCなんかも、ジョーンさんがカバーしなかったら聞かなったろうなー。
Wooly Bully”とか“Tossin’ and Turnin’”なんかの古い曲も大好きだ!

もっとも、カバー曲の選曲は、長年の相棒、ケニー・ラグーナ氏のアドバイスによるものかもしれないけど。

ストーンズザ・フーキンクス、デイブ・クラーク・ファイブ、ジミヘン、ドアーズ、スライ&ファミリーストーンCCRT.rexデヴィッド・ボウイ、ストゥージーズなどの有名どころから

チャック・ベリーアイズレー・ブラザーズエディ・コクランエバリーブラザ―ス、ビーチ・ボーイズ、ボビー・ルイス、レスリー・ゴーアなんかの往年のヒット曲まで、実に幅広い。

ナザレスのヒット“Love Hurts”という美しい曲を知ることができたのもジョーンさんのおかげである。これはキース・リチャーズ氏もカバーしているのさっ。

さらには、Gary U.S.BondsとかSam The Sham & The Pharaohsなどの面白バンドみたいなのまで網羅している。どれもいい曲!
 

そして、ジョーンさんのカバーに対する姿勢は、あくまでもオリジナルリスペクト!なのである。

大幅な解釈変更やリアレンジはしない。

どっちかつーとオリジナルに忠実。

だから元ネタを聞いても裏切られた感じがしない。「ほほう、オリジナルもいいね~」となる。
でもちゃーんとJoan Jettになっているんだよね。

この点に関しては、やはり女声のボーカルというところがでかいのではないかな。もとは男声だった曲が女声になっただけでも雰囲気違うもんね。(そういえば女性アーティストのカバーってないかも!)

それにしても、“I Love Rock N’ Roll”のアレンジなんて、ほとんど一緒ですよ.。アレンジもシャウトも。

そういえば“I Love Rock N’ Roll”のオリジナル作者であるアロウズのアランメリルさん、新型コロナで今年3月にお亡くなりになられたんですよね。ビックリしました。。。合掌…。

 

参考13 Kenny Laguna

Joan Jettを語るうえで絶対にはずせないのがKenny Laguna氏の存在。

ラグーナさんは、ランナウェイズ解散後、鳴かず飛ばずだったJoan Jettの才能にほれ込み、アドバイスしたり、一緒に曲を作ったり、デモテープを作ってレコード会社に売り込んだりとかしていたそうだ。でもどこからも色よい返事が来なかったため、なんと私財を投じてBlackheartレコードを創設。その後ずーーーっと、現在にいたるまで、ラグーナ氏はジョーンさんの頼れる相棒なのである。

ジョーンさんに出会うまでのラグーナ氏は、いろんなアーティストに曲を提供したり、ミュージシャンとしてレコーディングに参加したり、プロデュースをしたりしていた。Jonathan Richman & The Modern Loversのレコーディングにも何度か参加しているよ。

  

一流ミュージシャンから評価されてる! 

しかも超気難しいお二方から評価されちゃってる。

キース・リチャーズさん
詳細は忘れたけどどっかのインタビューで「最近のギタリストについてどう思う?」などと聞かれ

「まるでダメだな。いいギターを弾いてると思えるのはジョーン・ジェットくらいだぜ

 だって。

 

リッチー・ブラックモアさん
やっぱり詳細忘れたけどなんかのインタビューで

「どっかの店に行ったらいい曲が流れてたんで、誰だって聞いたらジョーン・ジェットだっていうんだよ。早速プロデューサーのケニー・ラグーナに電話したね」

ですってよ~!

Deep Purpleが「パーフェクト・ストレンジャーズ」を出したときのインタビュー記事だったはず。その後、リッチー先生とラグーナ氏が何を話したのかは謎だけども。

 

このインタビュー、たぶんどっちもプレイヤーかギターマガジン、80年代~90年代の掲載だと思うが、探せば出てくるかもしんない。見っかたらここで自慢するかも!

  

 

ロックの殿堂入りと最近のJoan Jett

 

 その後の私はレコード会社を辞め、中国語にうつつを抜かしていたため、洋楽情報にますます疎くなっていた。

ジョーンさんの音楽から離れることはなかったが、気づかないうちサマソニとかで来日したりしてて、後になって知ったりもしていた。

しかし昨今はYouTubeという便利なものがあり、いくらでも動くお姿を堪能できる。おかげでジョーンさん熱が再燃しているところだ!

  

2015年、ロックの殿堂入り!

ジョーンさん、ついにRock and Roll Hall of Fameに選ばれる!
The Blackhearts と一緒の殿堂入り。つまりケニー・ラグーナさんと共に評価された、ということ。これはめでたいね!

権威なんて気にするジョーンさんじゃないとは思うが、かつて“Bad Reputation”のMVで、各メジャーレーベルから総スカンされた日々を自虐ネタにしてただけに、アーメット・アーティガン創設の「ロックの殿堂」に選ばれたことは「してやったり」(例の笑顔でにた~っ)って感じだろうねえ。 

youtu.be

 参考14 Rock and Roll Hall of Fame

Rock and Roll Hall of Fame=「ロックンロールの殿堂」はAtlanticレコードの創業者、Ahmet Ertegunが80年代に始めた新しめの賞のこと。Grammy Awardsのロック版ってことかな。"inductees"と呼ばれる受賞者のことを、「殿堂入り」と訳してるのが面白いよね。

年に1回授与式が行われていて、第1回にはChuck BerryJames BrownRay Charlesなどなどが、最新の2020年にはDepeche Mode、The Doobie Brothers、Whitney HoustonNine Inch Nails、The Notorious B.I.G、T. Rexが殿堂入りしている。ん?ホイットニー??ロックンロール魂があればヨシ!ってことかな?
オハイオ州クリーブランドには、実際にRock and Roll Hall of Fameという建物があるんだって。

公式サイトはこちら↓
https://www.rockhall.com/

ちょっ…、ちゃんと調べて書こうと思って公式を見たら、トップページがEddie Van Halenになってた><;
Van Halenは2007年に殿堂入りしてました。 

  

で、この前年の2014年も、American Music AwardsIcon Awardとやらを受賞。このときのスピーチで、メモを読むとき、やおら老眼鏡を掛けるジョーンさんを見て、時の流れを思い知ったよ。

ドキュメンタリー映画バッド・レピュテーション」の日本版トレーラーでも、ちらっと老眼鏡姿が映っているよね。

  www.youtube.com

 

さらに最近では、アメリカで人気の若い女性歌手がジョーンさんの名曲をカバーしたり、ジョーンさんの自伝的ドラマ?映画?なんかも作られたみたいですな。

当のジョーンさん自身はコロナのロックダウン中に“I Hate Myself for Loving You”のリモート演奏ビデオを公開したりしている。

youtu.be

  

長くなっちゃった…。
でもジョーンさんのことで語りたいことはまだ山ほどあるのさ!続きはまた今度!

ともかく、私の携帯音楽プレーヤーにはここ38年間、いつもジョーンさんが入っている。クルマでも常に聞けるようにしてある。気合を入れたいときや、くだびれた時は、ジョーンさんのロックサウンドに助けられている。

金髪五分刈りやタトゥーやヴィーガンは真似できないど、これからもファンであり続ける。

Joan Jettを聴き続け、Joan Jettに学び続けるよ!

君を思い出すだけで 燃えてくる

くじけそうな夜でも 頑張れる

忌野清志郎&2・3‘s「アイドル」より

 

これからもJoan Jettは私の永遠のアイドルなのである!